ゆるーいのがいいね

人生折り返し地点に思うことや好きなことを連ねます

映画『この世界の片隅に』

konosekai.jp

 

 この季節になると、毎年頭をよぎるのが戦争のことです。

いや、季節など関係なく、権力を持つ者が何も悪くない国民を死の恐怖に陥れる、あってはならない行為。

 

 頭では分かっているけど、実際の現場を見ていない私たち、子供のころ、辛うじてマイク真木さんの『戦争を知らない子供たち』を歌って、戦争は悪いことだと何となく感じ、祖父母たちは戦争を経験し、二度とやるもんじゃない!と教えられてきました。

 

 十年ほど前に、広島県江田島というところに行きました。旧日本海軍兵学校があったところで、展示室には、特攻隊の遺書が並べられ、苦しい胸の内をひた隠し、お父様お母様私はお国のためにこの命を捧げることができて光栄です、などのような内容の手紙が多数あり、胸の詰まる思いがしたのを今も覚えています。

 

 終戦後から現在は、わが国で戦争こそないが、経済戦争と呼ばれるこれまた生き残りをかけた企業同士の闘いが世界を巻き込んで行われています。わたしは、一従業員で、大したことはやっていないものの、お客様のために微力ながら努力してきた一人です。

 ある時、数名の経営陣の出来心で会社は大打撃を浴び、崩れた信用を取り戻すのに走り回ったことがありました。いわれのない罵声を浴び、頭をこすりつけ、時には必要以上の要求すら受けざるを得ないこともあり、それでも私たちは真摯に受け止め、二度とこんな不祥事は起こしませんと、一軒一軒にお詫びに伺いました。

 

 経済戦争とは言っても、命を狙われることはなく、本当の戦争とはわけが違のは重々承知です。ただ、いずれにしましても、上の人の判断ひとつで、所属するすべての人々を陥れる悲惨な行為だということは、多少なりとも共通していると思います。

 

 昨年から、何と今までも公開中というロングラン上映作品。昨年は、『君の名は』が大ヒットしたのと並行して、こちらも数々の栄誉に輝き、DVDも発売されているにもかかわらずまだ銀幕で観られるのは、凄いことです。

 急に思い立って、正規料金で観ました。内容はご覧になられてからのお楽しみと言うことで、申し上げませんが、思っていたより深い内容でした。

 まだご覧になられていない方は、是非観て頂きたい作品です。漫画で読むこともできます。

 

 日本で現実にあった悲劇を、二度と繰り返してはならない。こんなありふれた言葉で言う以上の、言い表せられない強い思いを噛みしめて、私たちのために身を賭(と)して亡くなられた戦没者に、哀悼の意を表します。